指導理論


  先日、ある県の中学校でコーチをされている方と、何度かメールをやりとりする機会がありました。その方は県の上位に毎年確実に名乗りをあげ、なおかつその中学校の学区ではミニバスケットが盛んではなく、部員はほとんど初心者の状態で入部してくるという現状だそうです。その方の指導の一端を教えていただきました。ここに紹介します。


1. 練習時間は毎日1時間30分から2時間30分、生徒は6時に練習を終了し6時20分には帰る。
2. 練習のメニューは、    
@ アップ(フットワーク、ハンドリング、ショットなどの基本的なもの)    
A その日のメニュー1種類
Aのその日のメニューは2日間連続することはほとんどなく、日々変わる。
3. ランニング、ダッシュなどの持久力、体力強化のメニューは@アップには含まれていない。
4. メニューの作成については、週単位で考える。
例えば以下のようになる。
5月第1、2週は、アーリーオフェンス
5月第3週は、スクリーンに対するディフェンス
5月第4週は、セットオフェンス
6月第1週は、3対2のディフェンス
6月第1、2週は、トレーニング
などのように、それぞれの技能を確実に定着させるようにする。
5. 練習で、欠点が発見されたときは、そこを解消するために、前段階のメニューを練習する。「3歩進んで2歩さがる」ことが多い。
6. 新しいメニューを行うときは、@その練習の意味 A気をつけることと、その理由を説明して理解させてからはじめる。
7. 部員の能力を考え、基本的、常識的な指導法も吟味し、順番を工夫して指導する。
例えば、スクリーンに対するディフェンスは
@ ファイトオーバー     A スライド     Bスイッチ という順番で指導するのが常識という考えがあるとすれば、部員の能力を考えて、Aから教える、Bから教えるということもあり得る。
8. 練習で「あれもこれも」やるのではなく、「絶対に必要なことを確実に」身に付けさせるようにする。
9. どんな基本的な動きであっても、理論があり、約束がある。そしてその約束は少なければ少ないほどよく、その少ない約束を全員が確実に実行することがもっとも大切である。そして、確実に守れる約束を少しずつ増やしていく。
この指導のやり方については、教科指導、特に私の専門である英語の指導との共通点を強く感じます。勉強はやればいいというものではなく、正しいやり方というものがありますよね。
ご意見をお待ちしています。